慢性膝関節症は、長い年月かけて軟骨が擦り減ったり、軽い膝の障害を負った段階で放っておいたこと等が原因で起こります。膝関節の軟骨が擦り減る原因として考えられることには、一概には言えませんが関節内の潤滑油の役割を果たすヒアルロン酸の減少などが挙げられます。
そこで、減少しているヒアルロン酸を補うことで軟骨が擦り減ることを食い止め、症状を改善することが期待されます。
ヒアルロン酸の1日に必要とされる摂取量は年代によって変わって来ます。年齢が高くなればなるほど、1日に必要なヒアルロン酸の摂取量は大きくなって来ます。理由は、体内のヒアルロン酸の量が加齢と伴に減少してしまうからです。
20〜40代の方では1日に250〜400mg、40代以上は1日に400mg以上のヒアルロン酸の摂取が必要と言われています。
しかし、ヒアルロン酸の摂取量だけに目を奪われてはいけません。実は、ヒアルロン酸は消化吸収されにくい物質なのです。普通にヒアルロン酸を摂取しただけでは消化吸収はほとんどされません。
ですから、ヒアルロン酸の摂取量だけではなく、ヒアルロン酸が消化吸収されやすいかどうかにも注意しなくてはいけないのです。
ヒアルロン酸を多く含む食品には、高級食品、もしくはいわゆるゲテモノ扱いされるものが多いです。例えば、高級な食品には、フカヒレやうなぎなどがあります。ゲテモノ扱いされるものには、魚の目、鶏のトサカ、羊の脳みそ、豚足、手羽先などがあります。
これらの食品にはヒアルロン酸が豊富に含まれてはおりますが、普段、なかなか食べる機会はありませんね。
また、例え毎日のように食べる機会があったとしてもあまり効果はないとされています。理由は、ヒアルロン酸の分子量の大きさ。通常、私達の胃腸では3000〜4000ダルトン以下の分子量でなくては消化吸収できません。
しかし、ヒアルロン酸の分子量は何と80万〜800万ダルトンという非常に大きな分子量を持っています。これではどんなに食べてもあまり効果が実感できないのも無理はありません。
しかし、ヒアルロン酸が美肌や関節痛に効果があるのは実証済み。そこでヒアルロン酸の分子量を小さくした低分子ヒアルロン酸が開発されました。
階段の昇降時に膝に痛みが走る場合、変形性膝関節症になっている可能性があります。変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨が変性や磨耗したりすることで骨膜に炎症が起き、痛みを伴う疾患のことです。
そのまま放置しますと、どんどん悪化して行き、軟骨は全て擦り切れ、骨にまで磨耗が及ぶようになります。関節は変形しながら再生と磨耗を繰り返し、最終的には歩くことすらできなくなってしまう病気です。
ひざに水がたまる原因で最も多いとされているものに変形性膝関節症があります。これは、筋力の低下や使い過ぎ、肥満、怪我、O脚などによりひざに大きな負担がかかって起こります。
変形性膝関節症になりますと、ひざ関節を構成しているヒアルロン酸などの物質が退行します。その結果、ひざ軟骨同士がぶつかり合い、軟骨がすり減ります。